2022-11-05 07:00 am by 須坂新聞
政府は11月3日、令和4年秋の叙勲受章者を発表した。須高関係では、瑞宝双光章に総務省行政事務功労として元長野行政評価事務所長の折山芳夫さん(72、小布施町上町)、地方自治功労として元長野県議会事務局長の谷坂成人(なりひと)さん(71、須坂市屋部町)が輝いた。県内居住者62人。
折山さんは神奈川県出身。昭和48年、当時の行政管理庁に入庁。出先機関の関東管区行政監察局で、長野を振り出しに、新潟、山梨、東京など関東全域で「行政監察」「行政相談」に携わった。
「各省庁の制度、施策、運営状況などを調査し、必要があれば改善を図る。無駄はないか、国民のニーズに沿っているかを国民目線でチェックする。地域で行われる行政相談の苦情が、国の課題を解決する糸口になることもあります」
記憶に残る事例の一つが、郵便局窓口における本人確認の運用の改善という。本人確認書類と保険証に印字された字体が異なるため認めてもらえないといった苦情をきっかけに調査を開始。郵政公社(当時)と度重なる折衝を行い、改善が図られて現在に至る。
また、大学病院における診療費支払い方法の多様化なども斡旋(あっせん)した。「改善された時は素直にうれしかった」と振り返る。受章について「あまり表には出ない仕事ですが、長年やってきたことが認められたのかと思います」と笑顔を見せた。
時間に余裕ができた今は、映画鑑賞などを楽しむ。
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谷坂さんは須坂高、同志社大卒業後、昭和51年、長野県職員に。上伊那地方事務所(現上伊那地域振興局)副所長、商工部(現産業労働部)産業政策課長、監査委員事務局長、議会事務局長などを歴任した。
木曽、上伊那両地方事務所では、地域を知ることが大切と考え、休日も車で回り、「景観に優れた地域でもあり、楽しく多くを知った。今も折があれば訪ねたい」という。
「県職員としての前半は総務的な業務が多く、地域の社会、経済に直接関わる仕事がしたいと感じることもあった。その後商工部などや現地機関も経験し、いずれにおいても職務を懸命に行うことが県政に役立つと思い、それを心掛けてきた。また、協力し、支え合う職場環境にも恵まれた。受章は先輩や同僚、家族のおかげ」と感謝する。
現在は有志でつくる須坂地域史学習会で古文書の解読などの学習に取り組んでいる。
2022-11-05 07:00 am by 須坂新聞 - 0 コメント
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