2022-12-17 09:34 am by 須坂新聞
須坂市議会12月定例会は最終日の13日、新型コロナウイルスなどの影響による経営悪化を理由に、市が提出した日帰り温泉施設の市ふれあい健康センター「湯っ蔵んど」(仁礼町)の指定管理者が市に支払う施設維持協力金と均等割納付金計1,114万円の債権放棄案と、温泉利用料減収による赤字を補うための支援金3,223万8,000円を盛った本年度一般会計補正予算案を原案通り可決した。
市が放棄する債権は、2,020年度と21年度の施設維持協力金(14年度に導入したヒートポンプ関連)計994万円と、21年度の均等割納付金120万円。支援金は、市が指定管理者に委託している温泉事業について21年度の赤字分を補填(ほてん)する。
補正予算案を巡っては、宮本泰也、石合敬両議員が修正動議を提出。支援金を減額し、予備費に組み替える修正案を示した。
提出者を代表して宮本議員は「現指定管理者による経営が困難だとすれば、一旦白紙に戻し、市民に現状を情報公開し、今後のあり方を再検討すべき」などと修正理由を説明。特定の事業者への補助は「コロナ禍で大変厳しい経営を強いられている市内事業者の理解が得られない」とも主張した。
議長を除く18人で採決の結果、修正案は賛成少数(賛成4人、反対14人)で否決、原案が賛成多数(賛成14人、反対4人)で可決された。修正案は、予算決算特別委員会でも賛成少数で否決されていた。
債権放棄案も賛成多数(賛成14人、反対4人)で可決された。
三木正夫市長は閉会あいさつで、湯っ蔵んどが福祉や防災、観光などにも役割を果たしていることに改めて触れ「市の公共福祉施設であり、他の民間事業者の施設とは性格が異なるものだと思っている」と理解を求めた。
また、今後については「来年度以降、市民のご意見をお聞きする前に、さまざまな形で情報提供し、私自身が説明をしていきたい」と述べた。
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なお、市議会12月定例会は最終日、市提出の8億7,128万円余を追加する本年度一般会計補正予算案第9号(第8号は11月29日に可決)など予算案7件、市技術情報センターの指定管理者の指定など事件決議案5件、市職員定数条例の一部改正など条例案23件を原案通り可決した。市は専決処分3件を追加報告した。
この他、都市計画道路臥竜線の早期拡幅についての請願1件を採択。安全・安心の医療・介護実現のため人員増と処遇改善を求める意見書と、厚生年金への地方議会議員の任意加入を求める意見書など3件を原案通り可決した。
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